2019年6月2日（日）の午後9時からやっていたNHKスペシャル。
なんとなくテレビをつけていたら始まって、最後まで見てしまいました。
テーマは「安楽死」。
取材に応じたミナさんは多系統萎縮症という神経難病を患い、いずれは話せず、動けず、人工呼吸器をつけることになる。
自分が自分でいられるうちに死にたい、とスイスで安楽死を選ぶ。
放送時、彼女はもうこの世にいません。
自ら点滴を開き、数分後亡くなるその瞬間まで放送されていました。
テレビとはいえ、人が死ぬ瞬間を初めて見ました。
だんだんと言葉がゆっくりになって、眠るように亡くなりました。
看取ったお姉さん二人の号泣が見ていていたたまれない。
正解なんてないんだと思います。
「人間なんていつ死んでも 今じゃないって思うものなんだよ」
とミナさんは言っていました。
たしかに、そうなんだろうな。
ネットで感想を見ると、元気そうだから、まだ死ななくてもよかったんじゃ？と書いている人もいました。
元気なうちに死にたかったのでしょう。
いずれは自分で意思表示もできなくなりますから。
そうしたら、家族はなんとか生かそうとして、お互い辛い思いをしてしまう。
同じ病気を患っていて、延命措置を選んだ方もいました。
どっちを選んだから正しい、強いということもないと思います。
どちらを選んだとしても、ものすごく勇気のいる決断だったと思います。
自分で自分の命を決めなくてはいけない、そんな辛い立場にいる。
家族や周りの方にはご本人の意思を尊重してあげてほしい。
日本では安楽死は認められていませんが、わたしは賛成派です。
自分の命ぐらい自由にさせてほしい。
なぜ、苦しみながら生きていくことを強いるのか。
日本はなにかと、「人のあるべき姿」を事細かに指定している気がします。
どんな形でもいいでしょう。人それぞれの人生があるんです。
ルールが決められているから、それを外れた人が異端扱いされるんです。
すべてがんじがらめに決めずに、個人が自分で責任を持って、自分の道を歩める社会になってほしい。
どうせ、自分の責任を取れるのは自分だけです。
最悪、死ぬという方法もあるから、少しは頑張ってみよう、ということにもなるかもしれない。
他に道が用意されていなくて、追い込まれた人間はどんどん視野が狭くなってしまいます。
「安楽死」は一つの手段として、あってもいいと思います。
6月5日水曜日の午前0時35分から再放送があるそうなので、
見ていない方は是非見てみてください。
人生観が変わるかもしれません。
わたしは、これで見た内容はずっと忘れられないと思います。
コメント